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#価格・値上げ#売上アップ#人手不足
Sales Column · 2026.06.14

価格転嫁が「53.5%」の今、
売上の天井をどう外すか

中小企業庁の調査によると、コスト上昇分の価格転嫁率は2025年9月時点で53.5%。物価高と人件費上昇がもう一段進むいま、値上げを通せた会社と、通せず利益を削り続けた会社とで、売上の天井がはっきり分かれ始めています。これは精神論ではなく、単価・客数・リピート・商品構成という構造の問題です。

1.いま起きている事実 ── 「半分しか転嫁できていない」

中小企業庁の「価格交渉促進月間」フォローアップ調査では、価格転嫁率は2025年3月に初めて5割を超え(52.4%)、同年9月時点で53.5%まで上がりました。コスト要素別では原材料費55.0%、労務費は初めて50.0%に到達、エネルギーコストは48.9%。「一部でも転嫁できた」企業は8割を超えています。

裏を返せば、上がったコストの約半分は、まだ自社が飲み込んでいるということ。しかも取引段階が深い会社ほど転嫁は届きにくく、4次請け以上では転嫁率が4割程度(40.2%)にとどまります。値上げは「上げられるかどうか」ではなく、誰がどう動いて通したかで結果が割れる局面に入っています。

2.これが「売上・単価」に意味すること

転嫁できていない半分は、そのまま粗利の目減りです。売上の数字が横ばいでも、原価と人件費が上がっている以上、実質の利益は静かに削られ続けます。つまり今の局面では、新規をもう1件取るより、いまの取引の単価を1割戻すほうが利益に効くことが多い。値上げは「攻めの一手」ではなく、放置すれば沈む防衛ラインになっています。

3.自社ならどう動くか ── 値上げを通す手順

商品別・取引先別の粗利を、まず数字で出す
どこが赤に近いかを感覚でなく粗利率で並べる。値上げは全件一律ではなく、粗利が薄い順に当てるのが鉄則です。こんな現場:「なんとなく儲かっていない」が口癖
「便乗値上げ」でなく「根拠の提示」にする
原材料・人件費の上昇分を数字で示すと、相手も社内で稟議を通せる。政府も価格交渉を後押ししている今は、理由を添えた値上げが通りやすい追い風の時期です。こんな現場:値上げの話を切り出せず先延ばし
一度きりでなく「次も買う理由」を設計する
単価を上げると一部は離れます。だからこそ、保守・補充・サブスク化などリピートの仕組みで取引額を積み上げ、単発依存から抜ける。こんな現場:受注のたびにゼロから関係を作り直している
低粗利の主力に、高粗利の選択肢を足す
1商品・1顧客依存はコスト高局面で一番もろい。上位プラン・付帯サービスを商品構成に1本足すだけで、客単価の天井が上がります。こんな現場:売れ筋が1本足で、それが値上げしにくい
値上げ後の「歩留まり」を必ず追う
何件に打診し、何件が通り、何件が離れたか。この歩留まりを記録すると、次の値上げの勝率が読めるようになります。こんな現場:上げっぱなしで効果検証していない
値上げは「気合で頼む」ではなく「構造で通す」
単価・リピート・商品構成は、組み替えられます。

4.最初の一手は「全部やる」ではない

5つ全部に同時に手をつけても続きません。正解は、いま一番効く一点を特定して、そこだけ外すこと。コスト上昇局面では、多くの中小企業で「単価(=価格転嫁)」が最も即効性のある初手になります。粗利の薄い取引から1割戻すだけで、利益に余白が生まれます。

大切なのは感覚で決めないこと。商品別の粗利・取引先別の単価を見える化してから当てにいく。SURGEはこの順番を、現場で回る形に落とし込みます。

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